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英語世間話、これ英語でどう言うの?

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「落雷に注意」英語では

2015年08月15日

 

 日本語では「雷が落ちる」という。英語ではそうは言わない。そもそも「雷」の言い方からして違う。英語では、「ゴロゴロととどろく」部分と「ピカッと光る」部分を別々に認識して、言い表す。つまり thunder (雷鳴)lightning (稲光)を分けて考えている。

 

 「落雷」はlightningの仕業だけれど、lightningは「落ちる」ものではなく「一撃を加えたり」「叩きつけたり「打撃を与える」もので、「落雷」にあたる英語は lightning strikes(稲光の打撃)という。単に lightning だけでも、「落雷」をさす場合もある。むしろ、lightningだけで「落雷」を意味することの方が多いという印象だ。

 

それで、「落雷で停電した」なら

 

 

 

  Lightning caused power outage.

 

あるいは

 

  Lightning knocked out power.

 

 

 

というし、「落雷で練習中のフットボール選手が死亡した」なら

 

 

 

 Lightning killed a high school football player while at practice."FLORIDA HAZARDOUS WEATHER BY DAY (to 1994) SEPTEMBER,1983" National Weather Service Southern Region Headquarters, Fort Worth, Texas 2/17/2015)

   

 

 

  ちょうど去年の今頃、愛知県で野球の練習試合中の高校生投手がマウンドで雷に打たれて亡くなったのを思い出す。アメリカでもスポーツ中の選手や観客に雷が落ちることがしばしばある。

 

「雷が落ちる」もlightening strikesと同じ言い方をする。「雷は高い木に落ちる」なら

 

 

 

  Lightning strikes a tall tree.

 

 

 

ここのstrikeは動詞で、「稲光の打撃」のstrikesの方は名詞だ。

 

落雷に注意」は気象情報の決まり文句のようなもので、我々は真夏になるとよく見聞きする。しかし、英語が話されている世界では、「落雷に注意」という表現もしない。

 

日本語で「落雷に注意」というような文脈でよく使われているが

 

 

 

 stay safe from lightning strikes

 

 

 

stay safeは「安全なところにいる」だから、ここは「落雷にあわないように安全な場所にいなさい」という意味になる。こんな風に使う。

 

 

 

Stay safe from lightning strikes during storms.

暴風雨のときには、落雷に注意

 

 

我々の社会では「大雨に注意」とか「熱中症に注意」など同じように「注意」という言葉が好んで使われる。アメリカではこんなアバウトな言い方をしない。英語では具体的に「注意の仕方」を表現しようとする。「落雷に注意」とstay safe from lightning strikesは日本語、英語の発想の違いを示す好例の一つだ。

 

 

(引野剛司・甲南女子大学教授 8/15/2015)

 

  ここで紹介した表現は、米国での複数の実用例に基づいています。その他の実用例や関連表現は実用・現代用語和英辞典(本体)www.waeijisho.net)をご覧ください。

 

 

 

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