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英語世間話、これ英語でどう言うの?

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「大雨警報、洪水警報が発令されている」を英語で言う

2018年07月05日

 

 

「大雨警報」はheavy rain warning、「洪水警報」はflood warningと訳すのが一般的です。

 

気象警報は各国が固有の気象状況に応じてさまざまな種類、独自の呼称を設けていますが、日本の英字紙も英米のメディアなども日本の気象庁の「大雨警報」「洪水警報」を伝えるときにはもっぱらこれらを使っています。

 

ちなみみ、現時点では、「大雨警報」「洪水警報」をはじめ7種類の「警報」の公式の英訳は、気象庁のホームページ調べた限りでは公表されていないようです。

 

次の「発令する」ですが基本語はissueです。お役所が通達などを発出するときの言葉です。で、「大雨警報が発令される」「洪水警報が発令される」はそれぞれ、

 

 

 

A heavy rain warning is issued.

 

 

A flood warning is issued.

 

 

です。実例をあげます。BBCとイギリスのニュージーランドのオークランドで発行されているNew Zealand Herald紙の記事です。これらは日本の「大雨警報」ではなく、自国の気象状況の記事の一部です。裏を返せば、イギリス、ニュージーランドにはheavy rain warningがあるということにもなります。

 

 

 

A heavy rain warning is issued for central and southern England by the Met Office.

("Heavy rain fears for the South," BBC NEWS 7/11/2008)

気象庁により、イギリス中部および南部に大雨警報が発令されています。

 

 

 

A heavy rain warning has been issued for the Western Bay of Plenty.

"Heavy rain warning for Tauranga," New Zealand Herald 4/17/2016)

大雨警報がウエスタンベイ・オブ・プレンティに発令された。

 

 

 

これらの用例で気に留めておきたい語法上のポイントが二つあります。「大雨警報が発令され、それが現在も継続されている」ときには、現在形か現在完了形で表記するという点が一つ。それと、気象警報の対象の地域を言う時に使う前置詞はforであるというのが二つ目です。

 

このほか、気象警報が継続されているときに非常によく使われている表現があります。be in place です。

 

実例をNew Zealand Herald紙と日本の大雨警報を報じるアメリカのVoice of Americaが掲載したAP通信の記事から上げておきます。

 

 

Heavy rain warnings are in place across the country.

("Weather: Heavy rain warnings in place," New Zealand Herald 9/1/2015)

大雨警報が全国各地に発令されている。

 

 

 

Heavy rain warnings are still in place for parts of the southern island of Kyushu Saturday, days after Typhoon Nanmadol swept across Japan.

("Japan Flooding Leaves at Least 15 Dead, 14 Missing," AP/Voice of America News 7/8/2017)

台風3号(ナマンドール)が日本を縦断した後の土曜日、九州各地では大雨警報が継続中だ。

 

 

警報が発令中のときによく用いられている表現はまだほかにもあります。Remain in forceremain in effectで、ともに直訳は「有効状態のままである」で、少し硬い表現です。実例を上げます。

 

 

 

A strong wind warning and heavy rain warning remain in force for all of Fiji.

"Weather Alert," U.S. Embassy Suva, Fiji, U.S. Department of Sate 4/9/2018)

暴風警報と大雨警報がフィジー全体に発令されています。

 

 

 

これは、フィジーにある米国大使館が発信したメッセージの一部です。実はアメリカの気象庁にあたるNational Weather Serviceにはheavy rain warningという項目はありません。しかし、米大使館は現地事情にあわせてこの言葉を使っています。

 

アメリカにも大雨はよく降りますが、米気象庁であるNational Weather Serviceは「大雨警報」ではなくflood warning(洪水警報)として発令します。

 

洪水警報もRiver Flood Warning (河川洪水警報)、Areal Flood Warning(地域洪水警報)、Coastal Flood Warning(沿岸洪水警報), Lakeshore Flood Warning(湖岸洪水警報)、Flash Flood Warning (鉄砲水洪水警報)と細分化されており、洪水がアメリカではよく発生することをうかがわせます。

 

「洪水警報」の場合でも、「発令されている」の表現は上記と同じですが、continueを使った言い方も実例で紹介しておきます。

 

 

 

A flood warning continued yesterday along the swollen Passaic River.

(JOE SHARKEY,"New Jersey Daily Briefing;Flood Alert Remains in Effect,"The New York Times 1/30/1996)

水かさの増したパザイク川流域では昨日は、洪水警報が継続された。

 

 

 

この記事の見出しにはFlood Alert Remains in Effectとなっているように、俗にはflood alertも「洪水警報」という意味で使われています。

 

ということで、一番最後になってしまいましたが、二つの警報をまとめた「大雨警報、洪水警報が発令されている」は

 

 

 

Heavy rain and flood warnings are in place.

 

 

「東京都心に大雨警報、洪水警報が発令されている」なら

 

 

 

Heavy rain and flood warnings are in place for the Tokyo metropolitan area.

 

 

と表現するのがいでしょう。

 

 

 

(引野剛司・甲南女子大学名誉教授 7/5/2018)

 

 

ここで紹介した表現は、おもに米国での複数の実用例に基づいています。その他の実用例や関連表現は実用・現代用語和英辞典(本体)(www.waeijisho.net)をご覧ください。

 

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