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「加山雄三さんのプレジャーボートが焼失した」 英語で

2018年04月03日

 

 

  俳優で歌手の加山雄三さん(80)のプレジャーボートが炎上したとニュースいうニュースが、昨日から広く報じられています。

 

  これを英語で言うには、「火災」を主語にして表現すると英語らしくなります。

 

 「火災」の最も一般的な言葉はfireです。次に来る動詞はdestroy (破壊する) かgut(内部を破損する)がよく用いられます。つまり、A fire destroyed…とするか、A fire gutted …です。

 

  Destroyが使われるのは建物などが「全焼」した場合で、建物の内部などが「半焼」したり、「一部、焼失」したときがgutです。ちなみにgutというのは名詞では「内蔵」、動詞だと「内蔵を取る」という意味もあります。「ガッツがある」もgutから来ています。

 

  報道では、「プレジャーボート」という言葉が使われていますが、英語のpleasure boatは「遊覧船」という意味なので、加山さんのボートには使えません。この船は英語ではcruiser boatにあたります。

 

 

  なので、「加山雄三さんのプレジャーボートが炎上した」 は

 

 

 

    A fire destroyed a cruiser boat owned by Yuzo Kayama.

 

 

  あるいは

 

    A fire gutted a cruiser boat owned by Yuzo Kayama.

 

 

 

  と表現できます。テレビのワイドショーで映像を見ると、船体内部はほぼ完全に焼き尽くされているようにみえましたので、destroyを使うほうがいいでしょう。

 

 

  加山雄三さんは、日本の人気歌手・俳優であることも、英語にする場合は補足しておく必要があります。ついでに、年齢情報も書き加えるとこんなふうになります。

 

 

 

    A fire destroyed a cruiser boat owned by Yuzo Kayama,80-year-old Japanese popular musician and actor.

 

 

 

 「火災」はblaze、blazesでもflamesとも言えます。ともに「炎」という意味ですが、一般的にはblazeの方が、flameよりも火勢が強いときに使います。とは言うものの、火事のニュースでは、blazeやflamesがたんにfireに代わる言葉として頻繁に使われています。英語は、同一の文書で同じ言葉を繰り返し使うのを嫌うため、重複をさける文章テクニックとして類語を使うからです。

 

  受身形にしても次のように言えます。受動態にするとfireやflames, blazeがセンテンスの後ろに来ますので、火災がどのような状態であったのかなどの説明がしやすくなります。

 

  主語をfireにして、火災の状態を説明すると、当然文の頭の部分が長くなります。読みにくくなるため、英語のレトリックの基本では「頭でっかち」の主語は避ける傾向があります。

 

  この火災は「11時間も燃え続けた」と報じられていますので、この情報を入れて、受身形で表現すると、次のようになります。

 

 

 

    A cruiser boat, owned by popular musician and actor Yuzo Kayama, was destroyed by flames that raged for 11 hours.

 

 

 

  「燃え続ける」をrageとしていますが、rageとは「猛威を振るう」という意味です。火災表現の基本語の一つです。

 

  ついでながら、「火災は鎮火する」も、決まった言い方があります。Be put under control(コントロール下におかれる)です。「船の火災は、鎮火した」なら

 

 

    The ship fire was put under control.

 

 

  です。

 

 

(引野剛司・甲南女子大学名誉教授 4/3/2018)

 

 

ここで紹介した表現は、おもに米国での複数の実用例に基づいています。その他の実用例や関連表現は実用・現代用語和英辞典(本体)(www.waeijisho.net)をご覧ください。

 

 

 

 

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