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「急な連絡で申し訳ありません」を英語で言う

2018年11月22日

 

 

「急な」で思いつく英語urgentとかsuddenなどにとらわれて「急な連絡」を英語にしようとすると、真意が伝わりません。

 

urgentを使えば「緊急の」連絡になりますし、suddenを使えば「突然の」連絡、「いきなりの」連絡となり、いったい何事かと相手を驚かせてしまいます。

 

時間的な余裕がとれず、相手のスケジュールの都合を十分に配慮できないまま連絡するときに使う「急な連絡」は、英語ではshort noticeと表現します。

 

ここのshortとは言うまでもなく「時間の短い」「短時間の」ですからshort noticeとは「時間の短い通知」、つまり「開催の日時まで時間が短い通知」という意味です。

 

カジュアルな感じで「急な連絡ごめん」なら

 

 

 

Sorry for the short notice.

 

Sorry for giving you short notice.

 

I’m sorry for such short notice.

 

 

少し改まった感じで言うなら

 

 

I apologize for the short notice.

 

 

となります。実際にこれらが使われている例を紹介します。

 

 

 

On behalf of my band and production team, I apologize for the short notice, and hope fans will understand.

("Wade Tower: 'The Chairman and the King' performance coming to City of Stillwater Community Center March 29," City of Stillwater, Oklahoma  3/6/2013)

私のバンドと制作チームに代わって、急なお知らせをお詫びします。ファンの皆様のご理解をいただけること願っています。

 

 

 

We apologize for short notice, if you have any questions please contact the Help Desk at 602‐542‐7600 (option 3).

("ProcureAZ Alert - POSTPONED Scheduled System Downtime," Arizona Department of Administration,State of Arizona 12/18/2014)

急なお知らせ申しわけありません。ご質問があれば、602‐542‐7600(あるいは3)のヘルプデスクにご連絡ください。

 

 

 

これらは、急に連絡をするときの枕詞として使われたり、連絡の最後のことばとして使われたりします。

 

また、ミーティングや催し物の急な連絡にもかかわらず、集まってくれた人たち、足を運んでくれた人たちへの感謝の気持ちを述べるときにも使います。会合や催し物の現場で使います。実例をあげます。

 

 

 

Thank you for coming tonight on such short notice! 

(Caroline Brown@carolinebrownJP, Twitter 11/16/2018)

急な連絡なのに、今夜来てくれてありがとう。

 

 

 

Hi. Good evening, everybody, and thank you for joining us at such a late hour and on short notice.

(Briefing On NATO Operations in Libya, Special Briefing, U.S. Department of State  10/21/2011)

皆様、こんばんわ。このような夜遅くに、急な連絡でお集まりいただきありがとうございます。

 

 

これらからもわかるように「急な連絡で」はon short noticeで、前置詞のonを使います。前置詞のatを使ってat short noticeも同じ意味で使われます。イディオムとして覚えておくのがいいでしょう。

 

ところで、文法の話になってしまいますが、such short noticeやon short noticeでは冠詞がついていません。急な連絡を詫びるときは、Sorry for the short noticeと定冠詞のtheがついているものと、いないものがあります。なぜなのでしょうか? 不定冠詞のaは付けないのだろうかという疑問もあるかもしれません。

 

それは、名詞のnoticeは意味によって冠詞のaが付くものと、付かないもの、つまりcountable(数えられる)ものとuncountable(数えられない)があるからです。

 

「連絡」とか「通知」という意味で使う場合はuncountableで不定冠詞のaはつけないのがルールです。Macmillan Dictionaryにはこのように記述されています。

 

notice  2 [uncountable] information or a warning about something that is going to happen

[不加算] 今から起ころうとする何かについての情報や警告

 

 

ちなみに「掲示文」「貼紙」「告知」という意味で使うnoticeはcountableです。Macmillan Dictionaryの定義を引用しておきます。

 

notice 1 [countable] a sign  put in a public place  that announces something or warns people  about something

[可算] 何かを発表したり、何かについて人々に警告するために公共の場に置かれる掲示

 

 

実は、ネットなどをみれば不定冠詞のaを含んだsuch a short noticeとかon a short noticeは氾濫はしています。が、しかし文法的には誤りです。ネイティブ感覚ではsuch a short noticeと不定冠詞が入ると”sound odd (変に聞こえる)”と言う人もいるようです。

 

定冠詞のtheをつけるかどうかですが、特定の「連絡」を強く意識している場合にはtheをつけて表現します。だから状況によってはtheをつけずに表現することもあります。

 

とはいえ、フツーの人々の日々の暮らしのなかでは冠詞の有無などはさほど気にかけてはいないようです。日々の会話で冠詞について文法的な正確さを欠いていたとしても、コミュニケーションに大きな齟齬が生じることもないでしょう。

 

 

(引野剛司・甲南女子大学名誉教授 11/22/2018)

 

 

ここで紹介した表現は、複数の実用例に基づいています。その他の実用例や関連表現は実用・現代用語和英辞典(本体)(www.waeijisho.net)をご覧ください。

 

 

 

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